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応用脳科学アカデミー

     

2024

脳計測の基礎:番 浩志(NICT 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター 脳情報通信融合研究室 主任研究員)

fMRIをはじめとする脳イメージング技術の発展によって、ヒトの内観を驚くほど詳細に調べることが可能となりつつあります。一方、脳イメージング技術には実験デザインや解析に種々の制約があり、その解釈には注意が必要です。本講義で...

脳の発生発達と神経発達障害 Brain Development & Neurodevelopmental Disorders:大隅 典子(東北大学 副学長)

脳の中には1000億もの神経細胞と、さらにその数倍の数のグリア細胞が存在し、神経機能を営んでいます。このような脳の細胞は「神経幹細胞」というタネの細胞から作られ、大部分は胎児期に生まれますが、例えば海馬の中などでは生涯に...

個性の脳科学ー環境との相互作用による社会性の形成ー:松田 哲也(玉川大学 脳科学研究所 大学院脳科学研究科 教授)

私たちは、脳内で表象された感覚を認知する際に、記憶を使って理解する。これは、既知の情報を用いて理解できれば対象の情報量が削減でき、省エネで認知することが可能となるためである。ただし、この記憶は、単なる言語的な記憶だけでな...

行動計測の基礎:松田 壮一郎(筑波大学人間系 助教)

 講師の専門である,臨床発達支援現場を事例として,最新のテクノロジー(ロボティクス,コンピュータビジョン,ウェアラブルデバイス)を活用しながら,どのように行動を計測すればよいのか,してきたかについての概要を講義する。特に...

脳科学分野におけるELSI:中澤 栄輔(東京大学大学院 医学系研究科 医療倫理学分野 講師)

脳科学分野は急速に発展しています。それにより、わたしたち市民は脳科学研究の恩恵を受けることができます。しかし、それと同時に、わたしたちは脳科学研究の成果がわたしたちの従来の社会や人間観にどのように影響を及ぼすのか、吟味す...

AIのELSIにおけるトラスト:中川 裕志(理化学研究所・革新知能統合研究センター・チームリーダー)

AIが人間より高い能力を持ち、人間にとっての脅威になるというような危惧から発展してきたAIのELSI、とりわけAI倫理ではあるが、その根拠が薄弱であることは理解されてきている。代わって、ロボット、ヒューマンインタフェース...

データサイエンスにおけるELSI:岸本 充生(大阪大学データビリティフロンティア機構教授・社会技術共創研究センター長)

最初に、新規科学技術の研究開発から社会実装までを「倫理的・法的・社会的課題(ELSI)」という切り口で検討することの意義について考察します。特に、パーソナルデータを利活用する、すなわち、データを取得し、学習済みモデルを作...

計算神経科学とAIを学ぶための基礎知識:沖野 将人(株式会社NTTデータ経営研究所 ニューロコグニティブイノベーションユニット シニアコンサルタント)

昨今、ディープラーニング(深層学習)から端を発し、アルファ碁等の登場によりAIブームが巻き起こっており、その技術はスマホ、家電、セキュリティに至るまで様々なものに転用され、もはや身近なものになっているかと思います。一方で...

認知神経科学の基礎(1)~(3):梅田 聡(慶應義塾大学 文学部 人文社会学科 心理学専攻 教授)

第1回 認知神経科学の分野では、日常場面におけるさまざまな人間の行動を、心理学的側面だけでなく、神経科学的側面を含めて説明する試みがなされており、これまでに非常に多くの成果が得られています。近年は、感情、記憶、意思決定、...

脳科学の基礎知識(1)~(3):片岡 洋祐(神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科 生体制御学講座 特命教授)

第1回 「もの」と「情報」があふれる社会から、「幸福」・「快適」社会への転換が模索され始めています。そうした中、「こころ」と脳の関係など、脳科学への関心も高まっています。しかし、一般に、脳の機能を理解することは大変難しい...