人は香りをどう知覚するのか:綾部 早穂(国立大学 法人筑波大学 人間系 教授)
人間の知覚は私たちが想像する以上に文脈依存的です。とりわけ私たちの嗅覚系は、何か(対象)から発せられる化学信号(化学物質)を検出して、その信号の情報処理を行うことで「におい」を知覚しますが、この「においの知覚」のために様...
応用脳科学アカデミー
人間の知覚は私たちが想像する以上に文脈依存的です。とりわけ私たちの嗅覚系は、何か(対象)から発せられる化学信号(化学物質)を検出して、その信号の情報処理を行うことで「におい」を知覚しますが、この「においの知覚」のために様...
エキスパートの演奏家は,幼少期からトレーニングを積み,卓越した演奏技能を獲得しています.しかし,こうしたスキルを頑健にするため,私たちの脳神経系には,トレーニングによってさらにスキルを向上することが困難となる「天井効果」...
脳には視覚・聴覚などの感覚知覚に特化した領域が存在する。一方で、時間の知覚は複数の感覚入力が関与する複合的な知覚であり、その単位もミリ秒から年までと幅広い。そのため、時間知覚には複数の脳領域からなるネットワークが関与し、...
ベイズ的知覚観というものがあります。われわれ人間やその他の生き物は、たとえば網膜のようなセンサーに時々刻々と入力してくる観測データを元にして、それを生み出した外界の状態(たとえば太陽の高さ)という隠れ値を推定する、このよ...
私たちの生活は、外界から得られる多様で複雑な情報を処理し、客観的な認知や主観的な情動などを踏まえて行動を生み出す精緻な脳機能によって成立しています。近年の脳神経活動計測技術およびその解析技術の発展により、このような自然で...
ドリンクバーで飲み物を選ぶとき、コーヒーのカップに一直線に手を伸ばすこともあれば、色々迷いながら結局コーヒーを選ぶこともある。古典的な考え方では「意思決定のシステム」と「運動システム」は別々のものであり、「コーヒーに手を...