【事務局長のつぶやき】創造性の神経基盤・ボディシェアリング・脳から学ぶAI
8日(木)に応用脳科学アカデミーアドバンスコース4「脳に学ぶAI」の第6回最終回が開催され、アラヤの笹井先生、琉球大の玉城先生、そしてOISTの銅谷先生にご登壇頂きました。
当日のシラバスはこちら https://www.can-neuro.org/2023_advance_syllabus/#a4_6
笹井先生は「創造性と意識:神経基盤の類似性とAI実装」というタイトルで、脳内で創造性がどのように発生するかというお話から、それを支える神経基盤であるフロントパリエタールネットワーク(FPN)、デフォルトモードネットワーク(DMN)、さらにそれらとグローバルワークスペース(GW)の関係、GW理論についてお話頂きました。
笹井 俊太朗先生の講義概要はこちら https://www.can-neuro.org/2023/a4_6_1-lecturer/
玉城先生は「メタバース空間上のBodySharing」というタイトルで、文字通り、ボディシェアリングについて、玉城先生が高校生のときに持った関心から始まり、基礎研究、応用研究、そしてビジネス化まで20年間の実績に基づいた、たいへん説得力のあるお話を頂きました。メタバース空間上での人間の体験、実はその体験は脳が感じていることであり、リアルとヴァーチャルの違いは脳にとってどこまで重要なのだろうかと考えさせられました。
玉城 絵美先生の講義概要はこちら https://www.can-neuro.org/2023/a4_6_2_lecturer/
最後は銅谷先生。今年度のアドバンスコース「脳に学ぶAI」の最後、トリを飾って頂きました。脳と人工知能の違い、研究の共進化について詳しく説明頂き、とりわけ、脳の報酬機能、そのモデル化について様々な角度からお話頂きました。そして、そのモデルをロボットに組込み、実際にロボットがどのような行動を取るかという実験研究はたいへん興味深かったです(ロボットが人間と変わらない行動を取るのが面白かったです(笑)⇒モデル化が進んでいるということ!?)。
銅谷 賢治先生の講義概要はこちら https://www.can-neuro.org/2023/a4_6_3_lecturer/
ラップアップでは、受講者からの玉城先生への質問に始まり、玉城先生の質問に銅谷先生、笹井先生が回答するという形で進み、たいへん盛り上がりがありました。ボディシェアリングの脳科学的研究はこれから重要なテーマであり、科学的研究と技術開発が車の両輪となってどんどん進んでいくように感じました。
CAN会員の方で受講できなかった方は、ラップアップミーティングを除き、後日オンデマンドで視聴できますので、ぜひ視聴して確認ください!