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応用脳科学アカデミー

     

2024年度

ニューロダイバーシティ運動と当事者主導型研究からみる基礎的環境整備と合理的配慮:綾屋 紗月(東京大学 先端科学技術研究センター 特任准教授/東京大学 多様性包摂共創センター 特任准教授)

ニューロダイバーシティ運動は、一部の専門家や親の会による医学モデルに基づく自閉症理解や実践に対する、自閉症当事者による異議申し立てとして1990年代に始まった。この運動においては、自閉症は治すべき病理ではなく、ジェンダー...

化粧表現の知覚・認知心理学:高野 ルリ子(株式会社 資生堂 アート&ヘリテージマネジメント部 アートマネジメントグループ)

化粧は体表を清潔に保ち、装いを演出するための行為である。化粧による演出表現は経験則を主に発展してきたが、学術的にも研究が重ねられ、その背景には人の知覚や認知機構に則した理論があることがわかってきている。本講義では、基本理...

深層生成モデルとヒト脳活動の融合研究:高木 優(大阪大学 大学院 生命機能研究科 招へい准教授・情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 協力研究員)

脳活動と機械学習モデルの対応関係を探ることは、脳がどのように世界を表現しているかを理解するだけでなく、機械学習モデルと脳の認知がどのように関連しているかを解釈することもできるユニークなアプローチです。本講義では、近年我々...

ニューロテクノロジー概論:茨木 拓也(株式会社NTTデータ経営研究所 ニューロコグニティブイノベーションユニット アソシエイトパートナー)

脳は宇宙とともに人類最後のフロンティアであり、その研究と応用に世界中の研究者や企業がしのぎを削っています。これまで扱えなかった「脳の情報」を扱えるようになるニューロテクノロジーの発展で、全く新しい形でユーザーを満足させる...

知覚とベイズ〜感覚知覚のモデリングと予測:四本 裕子(東京大学 大学院 総合文化研究科 教授)

音や光などの外部刺激は、耳や目などの感覚器官で神経活動に変換され、知覚経験となる。その際、我々が経験する知覚は、必ずしも外部刺激を正確に反映したものではなく、経験や知識の影響を受ける。講演では、感覚知覚情報処理に関する脳...

脳オルガノイドによる次世代脳研究:池内 与志穂(東京大学 生産技術研究所 物質・環境系部門 分子細胞工学分野 准教授)

近年、多能性幹細胞などを三次元組織(オルガノイド)として培養すると、自発的に臓器の発生過程を模倣することが明らかになった。ヒトの脳は生きたまま取り出すことが非常に困難であり研究が難しいため、神経(脳)オルガノイドはヒトの...

発達障がい・自閉スペクトラム症者の脳の特徴と感じる世界:井手 正和(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 脳機能系障害研究部 研究員)

自閉スペクトラム症(ASD)者の90%以上が感覚過敏をもつと言われる。当事者は、その症状によって、例えば僅かな光でさえ眼に痛みを覚えたり、通常では気にならないような音でさえ頭をかき乱されるような苦痛を経験する。その一方で...

脳と機械を繋ぐブレインマシンインターフェース(BMI)の現状と課題:海住 太郎(国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 研究員)

 脳とコンピュータを接続し、利用者の意図を解読してロボットハンドなどの操作を可能にするBMI技術が期待と注目を集めています。筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄損傷、脳卒中など、運動機能の障害に対するサポート技術として開発...

精神疾患脳画像研究の発展はスティグマ軽減に貢献するか?:小池 進介(東京大学 大学院総合文化研究科 進化認知科学研究センター 心の多様性と適応の連携研究機構 准教授)

 スティグマとは偏見や差別のことを指し,より正確に言えば,偏見や差別によって多数派である社会が,少数派である個人の思考や活動を制限することを指す。磁気共鳴画像(MRI)を始めとした脳画像解析法は,ヒトの脳構造,機能の詳細...

メイクデザインと美:髙木 大輔(大阪樟蔭女子大学 学芸学部 化粧ファッション学科 メイクデザイン研究室 准教授)

 顔に施すメイクアップと聞いて、皆さんはどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。顔をキャンバスに自由に色や線を描く行為をイメージする方や、「シミやくすみをカバーしたい」、「目を大きく見せたい」といった顔の悩みを解決す...