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応用脳科学アカデミー

     

アドバンス2024年度

Information theoretical approaches to model synaptic plasticity:豊泉 太郎(理化学研究所 脳神経科学研究センター 数理脳科学研究チーム...

本講義では神経細胞間の情報伝達を担うシナプス結合の効果で生じる神経活動のカオスに着目した数理モデルをご紹介します。このモデルでは、感覚入力がたとえ一定であっても、シナプス結合による神経細胞間の相互作用を使って時間とともに...

「認知行動療法:根本的な考え方から、テクノロジーを用いた発展まで」:伊藤 正哉(国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター 研究開発部長)

認知行動療法は、認知理論と学習理論を背景として、人のものの考え方、行動の仕方に注目して介入をしていくことにより、心理的な変容を促そうとする心理介入の総称であり、発展しつつある科学の一分野とも捉えられている。本講義において...

計算論的精神医学入門:山下 祐一(国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第七部 室長)

現行の精神障害の診断分類は、患者自身の主観的報告と医師による行動観察に基づいており、生物学的知見・病因・病態生理に基づいた体系になっていない。また、近年の生物学的知見の蓄積によっても、診断、重症度評価、予後や治療反応性予...

自由エネルギー原理の基礎 FEP活用法:乾 敏郎(京都大学 名誉教授)

 自由エネルギー原理は、2006年にカール・フリストンによって発表されて以降急速に発展し、現在では発達科学や社会科学をも含む大統一理論として分野の垣根を越え広く認められている。自由エネルギー原理で扱われる自由エネルギーと...

脳の自由エネルギー原理:背景と応用:島崎 秀昭(京都大学 大学院情報学研究科 准教授)

本講演では脳の自由エネルギー原理が形成されてきた歴史的背景を,それを支える主要な実験結果や他分野との関わりとともに紹介する.自然刺激への適応に基づく古典的な認識の理論から,外界のモデルを脳の中に持つとするベイズ脳仮説,そ...

知覚と行動と学習をつなぐ自由エネルギー原理:吉田 正俊(北海道大学 人間知・脳・AI研究教育センター 教授)

ベイズ的知覚観というものがあります。われわれ人間やその他の生き物は、たとえば網膜のようなセンサーに時々刻々と入力してくる観測データを元にして、それを生み出した外界の状態(たとえば太陽の高さ)という隠れ値を推定する、このよ...

予測符号化原理に基づく実ロボットの知能化と事例:尾形 哲也(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部 教授)

深層学習に代表される機械学習では、大量のデータを学習し、最適な汎化性能を持つモデルの作成を目的とする。しかしながら、開かれている実世界で活動する実ロボットにおいて、全ての状況で最適なポリシーを獲得することは不可能であり、...

身体性予測情報処理に基づく認知発達と発達障害:長井 志江(東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構 特任教授)

乳幼児の認知発達はどのような神経基盤に支えられているのか.乳幼児が獲得する社会性やそこに内在する個性の発生機序は,まだ未解明な部分が多い.本講演では,脳の統一原理とされる予測符号化理論に基づいた計算論的研究を紹介する.講...

自由エネルギー原理は普遍的な脳理論なのか?:磯村 拓哉(理化学研究所 脳神経科学研究センター 脳型知能理論研究ユニット ユニットリーダー)

脳を構成する神経細胞は、どのように生物の優れた知能を実現しているのでしょうか?例えば、壁の近くにリンゴがあるとき、私たちはリンゴが壁の形に欠けているとは考えず、リンゴの一部が壁に隠れていると考えます。こうした経験に基づく...

学習理論から迫る脳の意思決定と情動:吉本 潤一郎(藤田医科大学 医学部 教授)

過去の経験に基づき、将来を予測し、意思決定に役立てる能力を「学習」といいます。我々人間の脳は、意識することなく簡単に実現してしまっている学習ですが、どのような仕組みでそれが実現されているのでしょうか?本講義では、機械学習...