脳型知能とその工学応用:我妻 広明(九州工業大学 大学院生命体工学研究科 人間知能システム工学専攻 教授)
サイエンスにおいては、機械に感情を保有させる議論がある。人のような感情は「寿命」「進化」が必要と指摘もあるが、問題はその先である。「作込みの感情でない、内在し、中から生まれ出る」という主張は一理あるが、「偶然生物に感情の...
応用脳科学アカデミー
サイエンスにおいては、機械に感情を保有させる議論がある。人のような感情は「寿命」「進化」が必要と指摘もあるが、問題はその先である。「作込みの感情でない、内在し、中から生まれ出る」という主張は一理あるが、「偶然生物に感情の...
我々が創造性を発揮できる背景には、どのような認知・神経メカニズムが存在しているのでしょうか?我々の意識や意識下で起こる過程は、創造的なアイデアの生成にどのように貢献しているのでしょうか?これらの疑問へ迫るべく、本講演では...
脳は約千億のニューロンがそれぞれ数千のシナプスを介して互いに結合し合う巨大なネットワークである。興味深いことに脳内では、ニューロンの活動とシナプスの変化との両方が、自発性に、しかもランダムに動作することが分かっている。例...
介護やリハビリにおける運動支援システムの開発は、ロボットの活躍が期待される応用分野の一つである。従来までの研究開発は、支援によって実現される身体運動の機能性が評価の対象であり、認知や心理面からのユーザケアは理学療法士等の...
VR(バーチャル・リアリティ)とは、実際には存在しない世界を人工的に合成し、疑似体験することを可能ならしめる技術である。この技術は感覚研究と不可分な関係にある。人が外界を感じるのは感覚を通してであって、世界を合成すること...
深層学習に代表される機械学習では、大量のデータを学習し、最適な汎化性能を持つモデルの作成を目的とする。しかしながら、開かれている実世界で活動する実ロボットにおいて、全ての状況で最適なポリシーを獲得することは不可能であり、...
我々の研究グループでは,重さや抵抗感などのさまざまな感覚を他者やロボットと共有する「BodySharing」を実現することで,臨場感溢れる体験共有を目指しています. BodySharingで重視している固有感覚を伝達す...
今日の人工知能は、パターン認識やゲームなど特定の課題では人間を超える性能を実現していますが、総合的に見ると人間や脳には遠く及ばない面がいくつもあります。特徴的なのは、1) 約20ワットと言われる低エネルギー消費で高度な...
現在の機械学習の中心的な手法である深層学習(深層回路)の多くはフィードフォワード型の階層型神経回路網であり、脳内情報処理の中の条件反射的で単純な部分を実現しているに過ぎない。一方、実際の脳は階層型に限定されない複雑な構造...
現行の精神障害の診断分類は、患者自身の主観的報告と医師による行動観察に基づいており、生物学的知見・病因・病態生理に基づいた体系になっていない。また、近年の生物学的知見の蓄積によっても、診断、重症度評価、予後や治療反応性予...