音楽の脳科学的効用:酒井 邦嘉(東京大学 大学院総合文化研究科 教授)
身近な音楽と言葉の対比から、脳の不思議や人間性の本質について考えてみたいと思います。人間の言語は、「再帰的計算」という本質的な特徴を備えています。再帰的計算に基づく階層的な構造は、さらに音楽などの芸術作品にも反映されて...
応用脳科学アカデミー
身近な音楽と言葉の対比から、脳の不思議や人間性の本質について考えてみたいと思います。人間の言語は、「再帰的計算」という本質的な特徴を備えています。再帰的計算に基づく階層的な構造は、さらに音楽などの芸術作品にも反映されて...
触覚は外界と皮膚との力学的相互用の認識であり,基本的に他者と共有ができない.触覚の情報化は,これまでにない感覚運動支援や他者とのコミュニケーションをもたらす可能性を有する.また,触覚には対象のみならず,自身の皮膚特性や運...
本講義では触覚に関する認知脳科学的な知見を概説します。ある対象に触れたときに, 私たちはその形や質感を知覚して何に触れているのかを認識します。その一方で, 物体との接触は心地よさや不快さといった感情の変化を引き起こし, ...
食品を口に入れた時に引き起こされる感覚は、ひとくくりに「味」と表現されてしまうことが多いですが、実際には味、香り、食感、温度など様々な感覚が関与しています。また、「味」に対する私たちの体の反応は、単に味の種類やおいしい・...
脳には視覚・聴覚などの感覚知覚に特化した領域が存在する。一方で、時間の知覚は複数の感覚入力が関与する複合的な知覚であり、その単位もミリ秒から年までと幅広い。そのため、時間知覚には複数の脳領域からなるネットワークが関与し、...
脳は外界からの情報入力から中枢神経系を経て行動を発現させるまでの情報処理を驚くほどの速さで行っているが、外界の情報は膨大かつ曖昧であり、脳の能力も世界を正確に表現するには絶対的に不足しているように思われる。にもかかわらず...
本講義では、脳の情報処理のメカニズムをわかりやすく解説すると同時に、「潜在意識下の脳の活動とその機能に関する最新の研究成果」をお話しします。 睡眠中やリラックスしているときなどに独創的なアイデアなどが出やすいことは昔から...
我々は日常生活の中で、様々な場面においてあらゆる感情を体験しながら日々を送っています。人間は喜びや悲しみを伴う出来事を、そうでないものより鮮明に記憶できます。また、過去の出来事を思い出した際に、連想される感情を改めて味わ...
消費者の知覚や記憶、選好や意思決定は人間の認知プロセスそのものであるため、消費者行動を科学的に理解するためには認知心理学的アプローチが有用である。本講義では、まず認知心理学の基本的考え方を解説し、消費者の認知特性を考慮し...
加齢とともに様々な機能が低下しますが,多くの人が定年を過ぎても働きたいと考えています。加齢に伴う身体機能や認知機能の低下による損失を最小限にし,老いに適応し,生涯にわたる発達と幸福な老い(well-being)を実現する...