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応用脳科学アカデミー

2025年度

今度こそ分かる自由エネルギー原理の急所:乾 敏郎(京都大学 名誉教授)

 自由エネルギー原理は難しくて分かりにくいというお話をよく聞きます。そこで急所を押さえながら、できるだけ分かりやすく解説します。

1.自由エネルギー原理とは何か(5分)
ただのベイズ推論ではない(身体化によるembodied、行為に基づくenactive推論)
予測符号化の限界を克服 知覚・運動・意思決定・発達・コミュニケーション・進化・神経心理・精神医学へ

2.知覚・運動循環の理論(エナクティブ推論)(25分)
環境を知り、環境に働きかける:知覚運動循環の理論
環境に働きかける;エントロピーを下げるため(生きるための原理)

3.精度制御(神経修飾物質の役割)(6分)
4.期待自由エネルギー(未来志向の意思決定) (10分)
5.計算法(予測誤差最小化による諸機能の実現) (20分)
 なぜ自由エネルギー原理が予測誤差最小化で書けるのか

講師

乾 敏郎 先生
京都大学 名誉教授
金沢工業大学 客員教授

講義:オンデマンド配信

お問い合せ先

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講師紹介

乾 敏郎(いぬい としお)先生

現職

  • 京都大学 名誉教授
  • 金沢工業大学 客員教授
  • 日本認知科学会フェロー
  • 日本神経心理学会名誉会員
  • 日本認知心理学会名誉会員
  • 日本高次脳機能障害学会特別会員
  • 日本発達神経科学会 理事

経歴

  • 1974年 大阪大学 大学院基礎工学研究科生物工学専攻修了
  • 1989~1991年 ATR 視聴覚機構研究所認知機構研究室主幹研究員
  • 1991年 京都大学 文学部哲学科心理学教室助教授
  • 1995年 京都大学 文学部人文学科心理学教室教授
  • 1996年 京都大学 大学院文学研究科心理学研究室教授
  • 1998年より 京都大学 大学院情報学研究科教授
  • 2000~2004年 NTTリサーチプロフェッサ
  • 1999~2004年 日本学術振興会 未来開拓学術研究プロジェクトリーダー
  • 2004~2006年 文部科学省21世紀型革新的先端ライフサイエンス技術開発プロジェクト研究代表者
  • 2005~2010年 独立行政法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 浅田共創知能システムプロジェクト共創知能機構グループリーダー
  • 2015年より 京都大学名誉教授

  電子情報通信学会HCGアドバイザリ委員
  日本高次脳機能学会評議員

研究概要

基盤研究A(代表)「身体イメージを基礎とする社会的認知過程の自由エネルギー原理による統一的理解」(2019~2023年)、挑戦的開拓(代表)「主体的多感覚統合による知覚・認知過程の新しい枠組みの構築」(2019~2022年)などの研究を進めている。

主な業績

  • 乾 敏郎・門脇加江子(2024)『脳の本質』 中央公論新社
  • 乾 敏郎(共著,2024)県立神奈川近代文学館/公益財団法人神奈川文学振興会(編)『生誕100年 安部公房 21世紀文学の基軸』.平凡社
  • Maekawa, H., Sasaoka, T., Inui, T., Fermin, A.S.R., Yamawaki, S. (2024).
    Heart rate and insula activity increase in response to music in individuals with high interoceptive sensitivity. PLoS ONE. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0299091
  • Sasaoka, T., Hirose, K., Maekawa, T., Inui, T., & Yamawaki, S. (2024).
    The anterior cingulate cortex is involved in intero-exteroceptive integration for spatial image transformation of the self-body. NeuroImage, 120634. doi: 10.1016/j.neuroimage.2024.120634
  • 乾 敏郎(2024)自由エネルギー原理に基づく選択的注意の微細神経回路モデル.脳神経内科,101,3, 297-302
  • 乾 敏郎 (2024) 知覚と運動の循環を繋ぐ自由エネルギー原理-神経心理学の視点から-.
    神経心理学, 40, 64-72
  • 乾 敏郎・門脇加江子(2023)最新脳科学はウェルビーイングをどう語るか?-最新科学が明かすふれあいとコミュニケーションの力- ミネルヴァ書房
  • 乾 敏郎 (2023) 自由エネルギー原理の枠組み. 日本人工知能学会誌,Vol.38, No.6
  • 堀江貴文・乾敏郎・阪口豊(2023)AIは意識と感情を持つか?脳機能から考える鼎談その1~3
      https://zeroichi.media/
  • 乾 敏郎 (2023) アロスタシス機構の設計原理:自由エネルギー原理. BRAIN and NERVE, 75, 1239-1243
  • 乾 敏郎・笹岡 貴史 (2023) 視覚視点取得の神経機構. 神経心理学, 39, 150-164.
  • 乾 敏郎 (2022) 自由エネルギー原理:離散系と連続系の統合.日本ロボット学会誌,
    40(9), 766-771.
  • 乾 敏郎 (2022) 自由エネルギー原理. 横澤一彦(編)『認知科学講座 4巻 心をとらえるフレームワークの展開』. 東京大学出版会.
  • 乾 敏郎 (2022訳) 『能動的推論-心、脳、行動の自由エネルギー原理』 ミネルヴァ書房. Parr, T., Pezzulo, G., and Friston, K. J. (2022) Active Inference: The free energy principle in mind, brain, and behavior. The MIT Press.
  • 乾 敏郎 (2022) 自由エネルギー原理:内受容感覚にもとづく意識の神経基盤.生体の科学, 73, 1-5.
  • 乾 敏郎・阪口 豊 (2021) 『自由エネルギー原理入門:知覚・行動・コミュニケーションの計算理論』. 岩波書店.
  • 乾 敏郎・阪口 豊 (2020) 『脳の大統一理論―自由エネルギー原理とはなにか―』 岩波科学ライブラリー299, 岩波書店.
  • Iimura, D, Asakura, N, Sasaoka, T, and Inui, T. (2020) Assessing sensorimotor integration in adults who stutter by a behavioral task using perceptual adaptation of frequency-altered auditory feedback. Acoustical Science and Technology, 41, 780-783. doi:org/10.1250/ast.41.780
  • Sasaoka, T., Asakura, N., and Inui, T. (2019) Ease of hand rotation during active exploration of views of a 3-D object modulates view generalization. Experimental brain research, 237,939-951.
  • 乾 敏郎 (2019) 自由エネルギー原理―環境との相即不離の主観理論―.認知科学,26, 366-386.
  • 乾 敏郎 (2018) 知覚・認知・運動・感情・意思決定をつなぐ自由エネルギー原理. 日本神経回路学会誌, 25, 123-134.
  • 乾 敏郎 (2018) 『感情とはそもそも何なのか―現代科学で読み解く感情の仕組みと障害―』 ミネルヴァ書房.

             

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