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お知らせ

【事務局長のつぶやき】触覚・ハプティクス

先週金曜日は応用脳科学アカデミーアドバンスコース3「脳を知り脳に聞く」で触覚・ハプティクス研究の第一線で活躍されている慶應大の仲谷先生、神戸大の北田先生、名工大の田中先生の3人にご登壇頂きました。

仲谷先生から「触れることの「感覚・知覚・感性」研究」というタイトルで、触覚の基礎についてご講義頂きました。また、学術変革領域(A)「実世界の奥深い質感情報の分析と生成」でテーマに掲げている深奥質感についても触れて頂きました。私たちは、普通、モノの硬さや温かさ・冷たさは手で触って確認しますし、それで判断していると勝手に思っていますが、硬さ、温度を知るうえでモノに関わる視聴覚情報も重要であり、モノ、身体(手指)によって触感という心的イメージ(脳)ができています。
仲谷先生の講義概要はこちら⇒ https://www.can-neuro.org/2023/a3_5_1_lecturer/

北田先生は「触覚の脳科学」についてお話頂きました。触覚でモノを理解する仕組みは、大きく素材の特徴を粗さ、硬さ、温度等を強度情報として、空間の特徴を方位、形という空間座標を用いて表現し、これを同時並行で処理認識していると考えられています(並列分散処理仮説)。また、脳機能イメージングで触覚反応を定量化するのはそんなに簡単ではないので、まずしっかりと心理実験・行動実験を行ない、確証を得たうえで脳を計測することが大事であるとのことでした。
北田先生の講義概要はこちら⇒ https://www.can-neuro.org/2023/a3_5_2_lecturer/

最後の田中先生のお話は「触覚の情報化と工学的応用」で、工学的アプローチで「主観的な触覚」についての研究とその工学的応用についてでした。特に、後半の触覚フィードバック等、工学的応用事例のお話はたいへん面白く、産業応用のヒントが色々ありました。また、触覚の個人差に関する研究もたいへん興味深く、皮膚特性、運動、感度、近くの個人差、さらに年齢、男女によっても感じ方が異なるというのは面白いなと感じました。私たちは無意識に指や手を動かし、モノや環境から触感を感じ取っています。触覚をフルに活用し、様々な作業をしていると今更ながら再認識しました。
田中先生の講義概要はこちら⇒ https://www.can-neuro.org/2023/a3_5_3_lecturer/

ラップアップミーティングでは、3人の先生から触覚の可能性、そして無意識に行なっている「触る」という行為、そこから感じるさわり心地の奥深さについてお話を伺いました。

CAN会員の方で受講できなかった方は、ラップアップミーティングを除き、後日オンデマンドで視聴できますので、ぜひ視聴ください!

2023年度 アドバンスコース シラバス

 

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