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  4. 情報の多様な受け取り方を脳情報からとらえる:井原 綾(国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳機能解析研究室 主任研究員)

応用脳科学アカデミー

2024年度

情報の多様な受け取り方を脳情報からとらえる:井原 綾(国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳機能解析研究室 主任研究員)

 同じ情報でも、人によって受け取り方に違いが生じます。ある人にとっては理解しやすい情報が、他の人には難しいものであることもありますし、ある状況が快適な人もいれば、ストレスに感じる人もいます。さらに、個人のその時々の状態によっても感じ方は異なります。このような多様な受け取り方を生み出す脳の情報を利用して、個人の心を読み解くことは、誰にとっても最適な情報提供やヒューマンフレンドリーなデバイス開発につながります。
 私たちの研究室では、日常生活中のさまざまな活動時の脳波を計測し、これを他の生理指標、行動、主観的データと関連付けて解析しています。本講義では、「聞く」、「対話する」、「書く」時の脳波から、どれくらい理解しているのか、どんな気分なのか、どれくらい満足しているのか、といった心の状態を推定する技術について、企業との共同研究の成果も含めて紹介します。 

講師

井原 綾 先生
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳機能解析研究室 主任研究員
大阪大学大学院医学系研究科 招へい准教授
大阪大学大学院情報科学研究科 招へい准教授

日時

2024年12月06日(金)13:00~17:30(12:40より受付開始)第1部 13:00~14:10
当日の全体スケジュールはこちらをご覧ください。

場所

オンライン開催(Zoom)

お問い合せ先

本講義に関するご質問等は、「各種お問い合わせフォーム」より、お問い合わせください。

講師紹介

井原 綾(いはら あや)先生

現職

  • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳機能解析研究室 主任研究員
  • 大阪大学大学院医学系研究科 招へい准教授
  • 大阪大学大学院情報科学研究科 招へい准教授

経歴

2003年 大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了、博士(保健学)取得
2003年 岡崎国立共同研究機構 生理学研究所 研究員
2005年 情報通信研究機構 専攻研究員
現在   同 主任研究員

研究概要

人の柔軟な言語理解のメカニズムの解明、ニューロモジュレーションによる言語機能促進、情報理解や気分などの心的状態の推定技術の開発など。

主な業績

  • Fuseda, K., Watanabe, H., Matsumoto, A., Saito, J., Naruse, Y. & Ihara, A.S. Impact of depressed state on attention and language processing during news broadcasts: EEG analysis and machine learning approach. Scientific Reports 12, 20492 (2022).
  • Ihara, A.S., Nakajima, K., Kake, A.,Ishimaru, K., Osugi, K. and Naruse Y. Advantage of Handwriting Over Typing on Learning Words: Evidence From an N400 Event-Related Potential Index. Frontiers in Human Neuroscience 15:6791919 (2021).
  • Ihara, A.S., Mimura, T., Soshi, T., Yorifuji, S., Hirata, M., Goto, T., Yoshinime, T., Umehara, H. & Fujimaki, N. Facilitated lexical ambiguity processing by transcranial direct current stimulation over the left inferior frontal cortex. Journal of Cognitive Neuroscience 27:1,26-34 (2015).
  • Ihara, A., Hayakawa, T., Wei, Q., Munetsuna, S. & Fujimaki, N. Lexical access and selection of contextually appropriate meaning for ambiguous words. Neuroimage 38, 576-588 (2007).
  • 特願2024-048923: コンピュータに会話の質を推定させる推定プログラム
  • 特願2022- 87801:気分推定プログラム
  • 特許第7125042:脳活動を利用した語学能力評価装置、及び語学能力評価システム

             

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