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応用脳科学アカデミー

2022年度

認知行動療法:根本的な考え方から、テクノロジーを用いた発展まで:伊藤 正哉(国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター 部長)

認知行動療法は、認知理論と学習理論を背景として、人のものの考え方、行動の仕方に注目して介入をしていくことにより、心理的な変容を促そうとする心理介入の総称であり、発展しつつある科学の一分野とも捉えられている。本講義においては、認知行動療法の根本的な概念を講師なりに噛み砕いてお伝えし、人の精神がどのように変容していくと捉えられるか、その一端を体感的に理解していただけたらと考えている。加えて、認知行動療法の研究の進展の中でも、特に重要であると思われるトピックのうち、講師が研究を進めている診断横断アプローチ、ポジティブ価システム、人工知能技術の適用などについても紹介する。

講師

伊藤 正哉 先生
国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター 部長

日時

2022年6月24日(金)13:00~17:30(12:40より受付開始)
※伊藤先生の講義は、14:20~15:30です。

場所

オンライン講義 ※変更になりました

お問い合せ先

本アカデミーに関するご質問等は、「各種お問い合わせフォーム」より、お問い合わせください。

講師紹介

伊藤 正哉(いとう まさや)先生

現職

  • 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター 部長

経歴

筑波大学第二学群人間学類心理学専攻卒業。筑波大学大学院人間総合科学研究科 ヒューマン・ケア科学専攻 発達臨床心理学分野博士課程、日本学術振興会特別研究員DC・PD、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所成人精神保健研究部流動研究員、ヨーク大学心理学部心理療法研究センター客員研究員、コロンビア大学社会福祉学部客員研究員、ニューヨーク州精神医学研究所などを経て、現職。

研究概要

  • デジタルー人間融合による精神の高精細ケア:多種・大量・精細データに対する人工知能技術の適用による心理療法の革新(https://uhd-mental-health-care.jp
  • うつと不安に対する診断横断的治療のための統一プロトコル(Unified Protocol)
  • 心的外傷後ストレス障害に対する認知処理療法
  • 感情調整(Emotion Regulation)が精神病理やその回復に関わる機序の理解
  • 複雑性悲嘆の理解と心理社会的なケア・援助(認知行動療法)
  • 本来感(Sense of Authenticity):人がその人らしくいきることの理解

主な業績

  • Ito, M., Horikoshi, M., Kato, N., Oe, Y., Fujisato, H., Yamaguchi, K., . . . Takebayashi, Y. (2022). Efficacy of the unified protocol for transdiagnostic cognitive-behavioral treatment for depressive and anxiety disorders: A randomized controlled trial. Psychological Medicine, 1-12. doi:10.1017/S0033291721005067
  • Ito M, Miyamae M, Yokoyama C, Yamashita Y, Ueno O, Maruo K, Komazawa A, Niwa M, Honda M, Horikoshi M. Augmentation of Positive Valence System-Focused Cognitive Behavioral Therapy by Inaudible High-Frequency Sounds for Anhedonia: A Trial Protocol for a Pilot Study. JAMA Netw Open. 2019 Nov 1;2(11):e1915819. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2019.15819. PMID: 31747035; PMCID: PMC6902816.
  • Ito M, Okumura Y, Horikoshi M, Kato N, Oe Y, Miyamae M, Hirabayashi N, Kanie A, Nakagawa A, Ono Y.; Japan Unified Protocol Clinical Trial for Depressive and Anxiety Disorders (JUNP study): Study protocol for a randomized controlled trial. BMC Psychiatry. 2016, 16:71, DOI: 10.1186/s12888-016-0779-8
  • Ito M, Horikoshi M, Kato N, Oe Y, Fujisato H, Nakajima S, et al. Transdiagnostic and transcultural: pilot study of unified protocol for depressive and anxiety disorders in Japan. Behavior Therapy. 2016, 47(3), 416–430.
  • 伊藤正哉・堀越勝(監修) 不安とうつの統一プロトコル 診断を越えた認知行動療法 臨床応用編. 診断と治療社, 2020.
  • 伊藤正哉・堀越勝(監修):トラウマへの認知処理療法:治療者のための包括手引き, 創元社, 2019.
  • 伊藤正哉,堀越勝(監修・執筆)不安とうつの統一プロトコル バーロウ教授によるクリニカルデモンストレーション. 診断と治療社, 2014
  • 伊藤正哉, 樫村正美, 堀越勝: こころの癒すノート:トラウマへ の認知処理療法自習帳. 創元社, 2012
  • 伊藤正哉, 堀越勝(訳)Hofmann SG(著):現代の認知行動療法:CBTモデルの臨床実践. 診断と治療社, 2012

             

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