1. HOME
  2. 応用脳科学アカデミー
  3. 2022年度
  4. 複雑系数理モデル学とニューロインテリジェンス:合原 一幸(東京大学 特別教授・名誉教授)

応用脳科学アカデミー

2022年度

複雑系数理モデル学とニューロインテリジェンス:合原 一幸(東京大学 特別教授・名誉教授)

本講義では、複雑系制御理論、複雑ネットワーク理論、非線形データ解析理論、データ駆動モデリング等の複雑系数理モデル学の基礎理論とその応用に関して概説するとともに、ニューラルネットワーク理論やニューロモルフィックハードウェアなどのニューロインテリジェンス(neurointelligence)への応用可能性について議論する。

講師

合原 一幸 先生
東京大学 特別教授・名誉教授

日時

2022年7月13日(水)13:00~17:30(12:40より受付開始)
※合原先生の講義は、15:40~16:50です。

場所

オンライン講義←ハイブリッド開催より変更になりました

お問い合せ先

本アカデミーに関するご質問等は、「各種お問い合わせフォーム」より、お問い合わせください。

講師紹介

合原 一幸(あいはら かずゆき)先生

現職

  • 東京大学 特別教授 名誉教授

経歴

  • 1977年 東京大学工学部電気工学科卒業
  • 1982年 同大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程修了。工学博士
  • 1982年 日本学術振興会奨励研究員(東京大学工学部計数工学科)
  • 1983年 東京電機大学工学部電子工学科 助手
  • 1986年 東京電機大学工学部電子工学科 専任講師
  • 1988年 東京電機大学工学部電子工学科 助教授
  • 1993年 東京大学工学部計数工学科 助教授
  • 1995年 東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻 助教授
  • 1998年 東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻 教授
  • 1999年 東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻 教授
  • 2003年 東京大学生産技術研究所 教授
  • 2020年 東京大学 特別教授
  • 2020年 東京大学 名誉教授

この間、JST ERATO合原複雑数理モデルプロジェクト 研究総括、内閣府/JSPS FIRST 最先端数理モデルプロジェクト 中心研究者、東京大学最先端数理モデル連携研究センターセンター長等を務めるとともに、現在、東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構副機構長、内閣府/JST ムーンショット型研究開発事業 プロジェクトマネージャー、理化学研究所革新知能統合研究センター特別顧問、科学技術振興機構研究開発戦略センター特任フェロー、同未来社会創造事業テーママネージャー等を兼務している。

研究概要

複雑系数理モデリングのための理論構築およびその広範な科学技術分野への応用に関する研究を、主として数理工学とカオス工学の観点から行って来ている。特に、複雑系の数理モデリングと解析のために、(1) 複雑系制御理論、(2) 複雑ネットワーク理論、および (3) 非線形データ解析とデータ駆動モデリングの3つの柱からなる理論的プラットフォームを構築した。現在、ニューロインテリジェンスの実現を目指して、脳に関する神経科学・臨床研究と次世代AIを、脳の複雑ダイナミクスの数理モデリングとデータ解析によって橋渡しする研究に従事している。

主な業績

  • T.Inagaki et al.,”Collective and Synchronous Dynamics of Photonic Spiking Neurons,”Nature Communications, Vol.12, Article No.2325, pp.1-8(2021)
  • P. Chen, et al., “Autoreservoir Computing for Multistep Ahead Prediction based on the Spatiotemporal Information Transformation,” Nature Communications, Vol.11, Article No.4568, pp.1-15 (2020).
  • S. Leng, et al., “Partial Cross Mapping Eliminates Indirect Causal Influences,” Nature Communications, Vol.11, Article No.2632, pp.1-9 (2020).
  • K. Koizumi, et al., “Identifying Pre-disease Signals Before Metabolic Syndrome in Mice by Dynamical Network Biomarkers,” Scientific Reports, Vol.9, Article No.8767, pp.1-11 (2019).
  • 合原一幸 編著:「人工知能はこうして創られる」,ウェッジ (2017).
  • H. Ma, et al., “Randomly Distributed Embedding Making Short-term High-dimensional Data Predictable,” Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, Vol.115, No.43, pp.E9994-E10002 (2018).
  • T. Inagaki, et al., “A Coherent Ising Machine for 2000-node Optimization Problems,” Science, Vol.354, No.6312, pp.603-606 (2016).
  • P.L. McMahon, et al.: “A Fully-programmable 100-spin Coherent Ising Machine with All-to-all Connections,” Science, Vol.354, No.6312, pp.614-617 (2016).
  • 合原一幸 編著:「暮らしを変える驚きの数理工学」,ウェッジ (2015).
  • K. Aihara: “Chaos Engineering and its Application to Parallel Distributed Processing with Chaotic Neural Networks,” Proceedings of the IEEE, Vol.90, No.5, pp.919-930 (2002).
  • L. Chen and K. Aihara: “Chaotic Simulated Annealing by a Neural Network Model with Transient Chaos,” Neural Networks, Vol.8, No.6, pp.915-930 (1995).
  • K. Aihara, T. Takabe, and M. Toyoda: “Chaotic Neural Networks,” Physics Letters A, Vol.144, No.6/7, pp.333-340 (1990).
             

関連講義