MRIを用いた脳機能計測と嗅覚機能への応用:黄田 育宏(情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳機能解析研究室 副室長)
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)は、血液酸素飽和度変化を利用したBOLD効果以外にも、血流量、血液量、代謝変化などを利用した計測法は存在します。本講義の前半では、BOLD効果を含めたfMRIの計測法を解説します。本講義の後半では、嗅覚機能を中心として前半で解説した計測法の応用について解説し、また、従来のBOLD効果を用いたfMRIデータから得られた知見を紹介します。
講師
黄田 育宏 先生
情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳機能解析研究室 副室長
日時
2021年10月5日(火)13:00~17:30(12:40より受付開始)
※黄田先生の講義は、15:40~16:50です。
場所
オンライン開催
お問い合せ先
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講師紹介
黄田 育宏(きだ いくひろ)先生
現職
- 情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳機能解析研究室 副室長
- 大阪大学大学院 生命機能研究科 招へい准教授
- 量子科学技術研究開発機構 量子医科学研究所 客員研究員
経歴
- 1997 北海道大学大学院 理学研究科 化学専攻 修了 博士(理学)取得
- 1997~ Yale大学 磁気共鳴研究センター:Postdoctoral Fellow
- 2001~ 同上 :Associate Research Scientist
- 2004~ 北海道大学大学院 歯学研究科:助教
- 2009~ 東京都医学総合研究所:研究員
- 2012~ 情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター:主任研究員
- 2021~ 同上 :現職
研究概要
超高磁場MRIにおける新規脳計測・解析法の開発と応用を行っています。
機能・構造の両面から嗅覚の情報処理機構を理解しようと試みています。
主な業績
- Donoshita Y, Choi US, Ban H & Kida I (2021) Assessment of olfactory information in the human brain using 7-Tesla functional magnetic resonance imaging. NeuroImage, 236: 118212.
- Choi US, Kawaguchi H & Kida I (2020) Cerebral artery segmentation based on magnetization-prepared two rapid acquisition gradient echo multi-contrast images in 7 Tesla magnetic resonance imaging. NeuroImage, 222: 117259.
- Choi US, Kawaguchi H, Matsuoka Y, Kober T & Kida I (2020) Brain tissue segmentation based on MP2RAGE multi-contrast images in 7 T MRI. PLoS ONE, 14: e0210803.
- Kida I, Ueguchi T, Matsuoka Y, Zhou K, Stemmer A & Porter D (2016) Comparison of diffusion-weighted imaging in the human brain using readout-segmented EPI and PROPELLER turbo spin echo with single-shot EPI at 7 T MRI. Invest Radiol, 51:435-439.