脳が教える市場と組織の作り方 ~グローバル化の鍵を握る脳科学~ 実施レポート
2011年6月17日に経団連会館ダイアモンドルームにおいて、応用脳科学コンソーシアム 公開シンポジウム「脳が教える市場と組織の作り方~グローバル化の鍵を握る脳科学~」を開催いたしました。 当日は雨天であったにも関わらず211名もの方にご参加いただき、企業における脳科学の応用への関心の高さを伺うことができました。
基調講演ではカリフォルニア工科大学 生物学部/計算神経系の下條信輔教授、および北海道大学大学院 文学研究科の山岸俊男特任教授にご登壇いただき、選好意志決定や文化・社会領域での最先端の研究事例をご紹介いただきました。
パネルディスカッションでは基調講演にご登壇頂いたお二方に加え、ATR 脳情報通信総合研究所 所長の川人光男様、株式会社 資生堂 執行役員の西山聖二様、株式会社 竹中工務店 環境・エネルギー本部長の樋口祥明様にパネラーとしてご登壇いただき、企業における脳科学の応用事例のご紹介や、脳科学応用における課題、さらには今後日本企業がグローバルレベルで脳科学を活用していくためのポイント等を活発に討議いたしました。
お足もとの悪い中ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
日時
6月17日(金) 14:45~18:10(開場14:20)
場所
経団連会館 ダイアモンドルーム(千代田区大手町1-3-2 )
※東京メトロ「大手町」駅下車 C2b出口直結
タイムテーブル | 内容 |
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14:45~14:50 | 開会のご挨拶 萩原 一平(株式会社NTTデータ経営研究所/CAN事務局長) |
14:50~15:40 | 潜在認知から見る人の意志決定と行動 ~選好意志決定とモティベーション~ 下條 信輔 (カリフォルニア工科大学) |
15:40~16:30 | 文化・社会を脳・心理から理解する ~真のグローバルカンパニーに求められる要件~ 山岸 俊男 (北海道大学大学院) |
16:30~16:45 | 休憩 |
16:45~18:05 | パネルディスカッション 「企業は脳科学をいかに利用するべきか ~脳科学の事業活用を成功させるためのポイント~」 パネラー: 川人 光男 (国際電気通信基礎技術研究所) 下條 信輔 (カリフォルニア工科大学) 山岸 俊男 (北海道大学大学院) 西山 聖二 (株式会社 資生堂) 樋口 祥明 (株式会社 竹中工務店) コーディネーター: 萩原 一平 (株式会社NTTデータ経営研究所/CAN事務局長) |
18:05~18:10 | 閉会のご挨拶 萩原 一平 (株式会社NTTデータ経営研究所/CAN事務局長) |
【登壇研究者プロフィール】
下條 信輔
カリフォルニア工科大学 生物学部/計算神経系 教授。 認知心理学者としてグローバルに活躍。 主に意思決定と情動の認知神経科学などの研究に従事。 著書に『「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤 (講談社現代新書)』『サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)」など多数。
山岸 俊男
北海道大学大学院 文学研究科 特任教授。 日本を代表する社会心理学者。 主に社会的ジレンマ、信頼、社会的知性など、心と社会の関係についての研究に従事。 著書に『信頼の構造-こころと社会の進化ゲーム』(東京大学出版会)、『日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点』(集英社インターナショナル)など多数。
川人 光男
国際電気通信基礎技術研究所 脳情報通信総合研究所 所長 兼 日本神経科学学会 副会長。 BMI(Brain Machine Interface)領域における第一人者。 主に脳の計算論的神経科学に関する研究に従事。 著書に『脳の計算理論』(産業図書)、『脳の情報を読み解く BMIが開く未来』(朝日新聞出版)など多数。